2022年1月、トルコで欧州初となる藻類を用いるカーボン・ネガティブなバイオ精製所(バイオリファイナリー)が正式にオープンしました。バイオ精製所とは、バイオマス原料から燃料などを精製する施設のことです。
この施設は、欧州連合とトルコ共和国の共同出資によるプログラムの一環として実施されているプロジェクト「インディペンデント」によるもの。微細藻類と大型藻類から、バイオ燃料、食品サプリメント製品、家畜の飼料、有機バイオ肥料などが生産される予定です。このプロジェクトの総予算は570万ユーロで、欧州連合の政策執行機関である欧州委員会が85%、トルコ共和国産業技術省が15%を出資しています。
この施設のもう一つの特徴は、「カーボン・ネガティブ」であることです。大学の敷地内にある約2,500平方メートルの施設は、風力発電施設、水槽・海中の海藻養殖場、加工場などを備えています。風力発電により稼働するこの施設では、年間約1,200トンの湿った状態の藻類を処理できる見込みで、達成されれば、排出するCO2よりも吸収するCO2が多い、欧州初の「カーボン・ネガティブ」なバイオ精製所となります。
プロジェクト「インディペンデント」(ウェブサイト)
https://independent.boun.edu.tr/en/index.php