洋上風力発電など再生可能エネルギーのインフラ構築事業を展開するINFLUXは2022年9月1日、グループ会社であるMOBA再生と東北大学が、「藻場再生」に向けて再生手法を共同で研究開発するための契約を締結したことを発表しました。
千葉県沿岸で海洋生物の生育を対象とした実証実験を行い、地球温暖化による海水温度の上昇など刻々と変化する自然環境の中、全国各地で異なる「藻場」環境にも応用できる最も効率的で効果的な「藻場再生手法」の開発を目指します。
東北大学大学院農学研究科の青木優和教授は、海洋沿岸域の岩礁生態系において、海藻に関わる生物間の相互作用システムについて、生態学的な野外調査や実験の成果を海藻養殖や沿岸藻場の保全、再生に利活用する研究を進めています。
同教授は、藻場を構成する海藻の生育への影響が大きい要因を野外において適正に操作することができれば、藻場の再生は可能であると述べています。その要因とは、光、温度、栄養塩、水の動きという環境要因に加え、ウニや巻貝などの植食動物や他の競合生物との種間関係です。
現場における各種の操作実験やモニタリングから得られたデータを、他海域の藻場再生においても応用可能な技術的知見として活用することで、藻場再生手法の確立につなげていきます。
<参照情報>
インフラックスグループ、東北大学青木教授と「藻場再生」の共同研究を開始 =海洋資源の保全のために「藻場再生手法」の効率化を目指す=
https://www.agri.tohoku.ac.jp/jp/news/20220901influx/