
英国の野生生物保護団体Yorkshire Wildlife Trustは2026年2月、同団体が主導する沿岸生態系の復元プロジェクト「Wilder Humber」で、海草再生に向けた初の大規模試験が有望な結果を示したと発表しました。この結果は、英国全体で海草をどのように復元していくかを形づくるものになるとしています。
同プロジェクトは、イングランド北東部ハンバー河口域で2023年春から5年間実施される英国最大級のシースケープ(海洋景観)復元プロジェクトのひとつです。
試験では、3つの植栽方法が比較されました。コーキングガンで種子を海底に注入するDIS手法、麻袋に種子を入れて海底に敷設する方法、苗を底質ごと移植する方法です。このうち、DISと移植で特に高い効果が確認されました。
DISでは、小規模群落がほかの手法に比べてより多く形成されました。移植の約2.5~3倍、植栽していない区と比較すると約3.5倍形成されました。
移植では、92%以上が定着し、植栽範囲を平均20センチ以上拡大しました。多くで初年度から繁殖構造も確認されたとしています。
担当者らは、ハンバー河口のような変動性の高い河口環境でも適切な手法を選べば大規模復元は可能だと述べ、今後は、高い効果が示された2つの手法を組み合わせ、復元規模の拡大を目指すとしています。
<参照情報>
From Decline to Recovery: Humber Estuary Seagrass Restoration Moves Forward
https://www.ywt.org.uk/news/decline-recovery-humber-estuary-seagrass-restoration-moves-forward


