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日本・世界の取り組み
2023.04.27
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世界経済フォーラムが示す、ブルーカーボンを拡大する4つの方法

世界経済フォーラムは、ブルーカーボンの可能性を十分に実現するためにはパートナーシップが不可欠であるとして、2023年1月11日、ブルーカーボンの未来のために、地域、国、世界のステークホルダーが協働できる4つの方法を示しました。

2) 地域のリーダーとコミュニティが国際市場にアクセスできるようにする
地域コミュニティがボランタリー・カーボン市場にアクセスできるようにすることによって、ブルーカーボン生態系への信頼性の高い設備投資をもたらすことが可能になります。そのためには、市場にもっとアクセスしやすくなるように、コミュニティ、支援組織、政策策定者の協働が必要です。

3) 政府がパリ協定の気候目標を達成できるようにする
パリ協定の締約国の気候行動計画である「国が決定する貢献」(NDC)を見直す動きが出始める中、気候変動適応策・緩和策に対するNDCにブルーカーボンを含める国が増えつつあります。ブルーカーボン生態系は陸地と海洋をまたいで存在するため、その管轄権は分かりにくく、政策は難しいものとなる可能性があります。政府が土地保有権を明確にするための支援をすれば、ブルーカーボンの主流化に向けたアプローチを効率的に進められるでしょう。

4) グローバルなパートナーシップ
ブルーカーボンへの投資目標を達成しようという熱意も高まりつつあります。例えば、COPとさまざまな活動とのつながりを保つ国連気候変動ハイレベル・チャンピオンとグローバル・マングローブ・アライアンスの間のパートナーシップであるMangrove Breakthroughは、2030年までに世界全体で1500万ヘクタールのマングローブの未来を守るために40億ドルを見出すことを目指しています。

ほかにも代表的な例に、国際ブルーカーボン・パートナーシップがあります。政府、NGO、研究組織から成るグループとして、あらゆる参加組織の取り組みをつなげ、すでに行われている素晴らしい取り組みを活かして互いに支え合うことを目的としています。

世界経済フォーラムは、the Blue Carbon Action Partnership(BCAP)を立ち上げる予定です(記事発表2023年1月11日時点)。その目的は、国際的な課題への取り組みとブルーカーボン市場の推進を後押しするために、各国のブルーカーボンへの熱意を支援し、パートナーを集めることです。


<参照情報>
4 ways to scale blue carbon
https://www.weforum.org/agenda/2023/01/4-ways-to-unlock-the-power-of-blue-carbon/

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