
フランスの政府開発援助機関であるフランス開発庁(AFD)は、2024年8月7日、世界各国の沿岸地域でブルーカーボンを保護・活用するための新しい金融ツール「ブルーカーボン・ファシリティ(Blue Carbon Facility)」を立ち上げたことを発表しました。これは、海洋生態系の長期保全を目的に、以下3つの試みを用いて実現を目指します。
- 沿岸生態系に関する知識の深化
沿岸生態系の調査や地図の作成、生態系の劣化を引き起こしている要因や仕組みの分析 - 公共政策への統合
ルーカーボン生態系を、生物多様性の保全や気候変動対策に関する国内外の戦略に統合 - 資金調達メカニズムの試行
カーボンクレジットなどの新たな資金調達メカニズムを試行して、環境保全と再生を促進
これらの取り組みは、AFDが直接プログラムを管理する、もしくはNGOや研究機関に委託して実施しています。
ブルーカーボン・ファシリティは、コスタリカなど約15か国を対象にすでに展開されています。このプロジェクトは、2025年6月にニースで開催される国連海洋会議(UNOC-3)に向けた旗艦プロジェクトとして設計されています。特にカーボンクレジットを活用する新たな資金調達メカニズムとして、今後も試行を続ける予定です。
<参照情報>
AFD Launches New Program to Protect Marine Ecosystems
https://www.afd.fr/en/actualites/afd-launches-new-program-protect-marine-ecosystems