宮城県南三陸町は2023年8月7日、一般社団法人サスティナビリティセンター、MS&ADインシュアランスグループホールディングス(以下、MS&ADグループ)、鹿島建設と共同で、生態系の保全、藻場の再生・拡大を目的とする共同研究を開始したことを発表しました。
南三陸町とサスティナビリティセンターが進めている「いのちめぐるまちプロジェクト」では、2022年度からMS&ADグループが加わり、全国の社員によるボランティア作業等を行っています。今回、同プロジェクトの更なる発展を目指し、海藻類の培養技術を有する鹿島建設も加わり、4者での共同研究が開始されました。それぞれの特長を基に、役割分担を決めています。
南三陸町は、自然環境活用センターを拠点に、任期付研究員制度を導入して、地域に根差した研究・交流を行い、サスティナビリティセンターは、持続可能な地域社会を目指したコンサルティングや人財育成に取り組みます。MS&ADグループは、社員ボランティアの派遣や自然を活用したまちづくりに関する知見の交流等により、自然が有する多面的機能の再生と地域課題の解決を支援する役割を担います。鹿島建設は、自社が保有する、地域固有のアマモの遺伝子を保護しながらアマモの藻場を再生する技術を活用します。
4者が連携することで、「アマモおよびタチアマモの藻場再生と再生技術の体系化」、「藻場再生による生態系の維持・改善およびブルーカーボンの創出」、「沿岸域の藻場再生・保全活動に向けた地域住民や地域外ボランティアを対象とした環境学習の実践」に取り組みます。
本研究では、「いのちめぐるまちづくり」に貢献するとともに、藻場の再生と保全に関する技術や仕組みの体系化を目指します。その先には、全国各地の海における生物多様性のより良い保全・再生と漁業の活性化、藻場再生による脱炭素社会への貢献に向け、研究成果を実用化することを視野に入れています。
<参照情報>
宮城県南三陸町における藻場の再生・拡大へ向けた共同研究の開始|@Press
https://www.atpress.ne.jp/news/364727
南三陸いのちめぐるまち学会
https://inochi-meguru.net/
海に棲む生き物たちの生物多様性保護、再生に向けて|鹿島建設
https://www.kajima.co.jp/tech/material/eco/amamo/
南三陸町「いのちめぐるまちプロジェクト」|MS&ADホールディングス
https://www.ms-ad-hd.com/ja/csr/green-earth_project/project_002.html