東京海上アセットマネジメントは2023年10月18日、イノカ、東京海上ディーアールと共同で、藻場の再生に向けた研究を開始することを発表しました。自然保全活動を推進しているエコツアーふくみみ、石垣市立野底小学校と協力し、石垣市野底エリアにおけるウミショウブの藻場再生を進めます。
イノカは「人と自然が共生する世界をつくる」をビジョンとし、サンゴ飼育技術を持つ水棲生物の飼育者と、AI研究を行っていたエンジニアがタッグを組み、2019年に創業したベンチャー企業です。任意の生態系を水槽内に再現する「環境移送技術」の研究開発を推進しています。
今回の研究では、環境移送技術を用いてウミショウブを陸上で育成して、最適な藻場再生の条件を探ります。その後海への移植、モニタリングを実施し、陸上での育成にフィードバックすることで、より効果的な藻場再生につなげるとともに、ブルーカーボンや生物多様性のクレジット取得を目指します。
環境移送技術の活用としては、子どもたちにウミショウブの育成を身近に感じてもらえるよう、野底小学校への陸上水槽の設置が計画されています。イノカが提供する環境教育プログラムを活用して、エコツアーふくみみの協力を得ながら、未来を担う児童に向けて環境教育を実施します。
地元協力者と連携して、今回の活動エリアの自然共生サイトへの登録を目指す取り組みも行われます。登録されれば、環境省を通じて国際データベースにも登録され、COP15のグローバルターゲットへの貢献にもつながります。
自然資本・生物多様性に関する情報を用いた、企業価値評価手法の開発も予定されています。事業会社における生物多様性保全活動の企業価値への影響を可視化することで、企業価値向上への貢献を目指します。
<参照情報>
東京海上グループならびにイノカ、脱炭素対応や生物多様性保全で要となる藻場の再生と拡大に向けた共同研究を開始
https://www.tokiomarineam.co.jp/pdf/web/viewer.html?file=/news/2023/c8spb70000000ngh-att/20231018sustainability_innoqua_release.pdf
ESG/サステナビリティ領域での新たな取組に関して
https://www.tokiomarineam.co.jp/pdf/web/viewer.html?file=/news/2023/c8spb70000000828-att/20230630sustainability_release.pdf