国連開発計画(UNDP)は2023年10月20日、ラテンアメリカ・カリブ海諸国(LAC)および小島嶼開発途上国(SIDS)における気候行動の向上を目的としたリソースガイド「Blue Economies and Nature-based Solutions」を発表しました。同ガイドは、温室効果ガスの排出削減目標である「国が決定する貢献(NDCs)」に海洋と沿岸の要素をさらに組み入れる方法についてアドバイスを提供するものです。
同ガイドは、ブルーエコノミー、ブルーカーボン生態系、自然を基盤とする解決策(NbS)の概念を提示し、それらをNDCsに取り入れる機会について説明しています。また、こうした概念をLACおよびSIDSのNDCsに組み入れるために同諸国の状況について考察し、同諸国がブルーエコノミーとブルーカーボンのイニシアチブを支援するための行動を高められる機会について明らかにしています。
対象読者は、ブルーエコノミーの取り組みを支援している政策策定者や技術者です。分析やケーススタディはLACとSIDSの経験に基づくものですが、ブルーエコノミーに対するアプローチを検討していれば、国を問わず活用できるようになっています。 同ガイドは、関連知識を集結し、ブルーエコノミーを主流化するための主要な調査結果や手段を強調している資料をまとめた一覧の提供を目的としており、以下の4つのセクションで構成されています。
- ブルーエコノミーについて、その価値と、自然を基盤とする解決策およびブルーカーボン生態系との関係に関する序論
- 自然を基盤とする解決策、ブルーカーボン生態系、ブルーエコノミーをNDCsに組み入れるための手引き
- LACおよびSIDSのブルーエコノミーの状況と同諸国のNDCsを高める機会のある分野についての再考察
- ブルーエコノミー、ブルーカーボン生態系、ブルーカーボンについての追加的なリソース・ツール・手引きの一覧(これによって、読者は関連資料をさらに深く読み込み、同ガイドで提示された知識を広げることができる)
<参照情報>
Blue Economies and Nature-based Solutions for enhanced climate action in Latin America and the Caribbean Small Island Developing States
https://climatepromise.undp.org/research-and-reports/blue-economies-and-nature-based-solutions-enhanced-climate-action-latin