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2024.02.09
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欧州宇宙機関、地球観測に基づく方法で沿岸生態系の炭素ストックの推定精度向上を目指す

"Satellite in Space" by Global Panorama is under licensed CC BY-SA 2.0 

欧州宇宙機関(ESA)は2023年9月11日、地球観測アプリケーションのプロジェクトの枠組みで、革新的かつ高品質な地球観測に基づく情報製品・指標・方法の開発を目的とする沿岸ブルーカーボンのプロジェクトについて発表しました。

同プロジェクトは、特に世界の代表的な地域にあるマングローブ、塩性湿地、海草藻場といった主要な沿岸ブルーカーボン生態系の炭素ストックの推定精度を高める新しい方法の開発を目指しています。そこで、マルチセンサによるアプローチを実践し、既存の最新データセット(例:グローバル・マングローブ・ウォッチ)を活用するとともに、必要に応じて地球観測によるものではないオープンデータ、現場での測定値、モデル出力値を統合する予定です。

この活動は、生物多様性条約(CBD)などの国際レベル、およびEU生物多様性戦略などの欧州レベルで多くの重要な政策と関連しています。

また、PEOPLE(Pioneering EO apPLications for the Environment)(仮訳:環境のための地球観測アプリケーションの開発)の一連のプロジェクトで検討され、地球観測による生態系勘定の生成について研究するEarly Adopters(EA)(政府機関、環境保護団体、ブルーカーボンのプロジェクトに投資している民間企業、地域コミュニティなど)と緊密に協働しながら実行されることになっています。EAは、要望の統合と、新しい方法および派生的な情報製品の検証プロセスに携わります。

同活動は、オープンサイエンスのアプローチによって、ステークホルダーとエンドユーザーが知識と情報を共有することを目指しています。


<参照情報>
https://eo4society.esa.int/2023/09/11/invitation-to-tender-coastal-blue-carbon/

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