米国国際開発庁（United States Agency for International Development 以下USAID）とカンボジアは、2023年12月4日、5年間で2400万ドル規模の環境プロジェクトを新たに開始することをプレスリリースで発表しました。このプロジェクトは、生物多様性を保護し、重要な生態系を保全するとともに、カンボジアのコミュニティの生計向上を目指す取り組みを支援します。

この新プロジェクト、USAID Conserveでは、プレアビヒア、コンポントム、ストゥントレン、クラチェの各州にある保護区域周辺のコミュニティへの支援を拡大し、トンレサップ湖周辺およびコー・コングとプレア・シアヌークの沿岸地域に住むコミュニティ向けの新たなイニシアティブも開始します。

これまでのUSAIDの取り組みに基に、新プロジェクトでは800万ドルの助成金制度を通じて、コミュニティベースの組織に直接資金援助を行います。この助成金制度は、カンボジアの少なくとも250の組織に直接助成を提供する予定です。

USAIDは、カンボジアの浸水林や沿岸地域でブルーカーボンプロジェクトを策定する王国の取り組みへの支援を通じて、森林カーボン・ファイナンスプロジェクトを支援してきた長い歴史があります。USAID Conserveではその支援を拡大し、野生生物の違法取引に対抗するために、国家や州、地区、コミューンレベルで社会行動変容コミュニケーションキャンペーンを開発します。

USAIDは、地元のコミュニティが主導して自然資源を持続可能な方法で利用し、その過程で創出される地元の雇用活動を支援するとともに、気候危機に対する長期的な解決策に取り組むための資金を投資していきたいと語っています。

＜参照情報＞
USAID「USAID Announces New Environment Project to Preserve and Protect Biodiversity and Natural Resources in Cambodia」（プレスリリース）
https://www.usaid.gov/cambodia/press-releases/dec-04-2023-usaid-announces-new-environment-project-preserve-and-protect-biodiversity-and-natural-resources-cambodia-english