Initiatives

日本・世界の取り組み
2024.07.18
Share x facebook

フィリピン:地元コミュニティ主体で廃棄養魚池をマングローブ林に変える取り組み

Photo by Oliver Mercader is licensed under CC BY 2.0

フィリピンのブルーカーボン生息地の保護と再生に取り組む非営利の環境団体Oceanus Conservationは2024年3月26日、同団体のブルーカーボン・プログラムが新しい段階に入ったことを報告しました。

新しい段階では、サンボアンガシブガイ州のカバサランで、地元の漁業組合Kapunungan sa Gagmay’ng Mangingisda sa Concepcion (KGMC)と提携し、この地域のコミュニティが自分たちでできるように導き、マングローブの生態系に最も依存しているコミュニティが当事者意識をもって自分たちで取り組むことを目指しています。

まず、「コミュニティを基盤とした生態学的なマングローブの再生」(CBEMR)のトレーニングから始め、KGMCのメンバーや、カバサランの地方自治体(LGU)とMunicipal Environment and Natural Resources Office(MENRO)(自治体の環境自然資源事務所)の代表者たちが積極的に参加しました。

このトレーニングでは、マングローブを「なぜ再生する必要があるのか」について理解するだけでなく、CBEMRの方法とプロトコルのモニタリングを中心に、「どのように再生するか」まで掘り下げて考えました。このアプローチによって、参加者たちはマングローブの再生に関する知識とスキルを身につけることができました。

知識は実践に移してこそ花開くものなので、トレーニング後、参加者たちは新たに習得したスキルを応用し、近隣の廃棄養魚池でマングローブの再生の可能性を試しました。この実地での経験によって、貴重な生態系の再生のチャンスをより深く理解できるようになりました。

最終的な目標は、廃棄養魚池を豊かなマングローブ林に変えることです。コミュニティと組織は協力して熱心に取り組むことによって、カバサランの沿岸地域の将来的なレジリエンスをさらに高めています。


<参照情報>
https://www.oceanusconservation.org/mangrove-restoration-a-community-effort-in-kabasalan/

ブルーカーボンに関する取り組み事例