
豪クイーンズランド大学は2025年9月、沿岸湿地における生物多様性の回復を評価する「multi-diversity index(MDI)」(マルチ・ダイバーシティ指標)を開発したと発表しました。
MDIは、湿地に生息するさまざまな生物のデータを統合し、回復度を1つのスコアで示すもので、スコアが高いほど自然で健康な生態系に近いことを意味するとしています。これにより、湿地再生の成果を科学的に定量化でき、ブルーカーボンプロジェクトでは、炭素クレジットに生物多様性の価値を組み込むことも可能になります。沿岸湿地の再生活動にMDIを用いることで、市場価値の証明となり、資金獲得やプロジェクト拡大の誘因にもなると期待されています。
研究は、同国内の異なる気候・植生の2か所で行われ、植物、無脊椎動物、鳥類、コウモリで明確な生物多様性向上が確認されたとしています。
<参照情報>
Index unlocks a market for nature recovery work
https://news.uq.edu.au/2025-09-index-unlocks-market-nature-recovery-work


